A midsummer night’s dream under the starry sky.

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久しぶりのテントの中で過ごす夜は、風の音がやけに大きく聞こえて、少し不安になる。
森がざわざわと揺れる。少し遅れて、私たちの頭上のテントの布が、ぱたぱたぱたと震える。
そんな風の音を聞きながら、聞いているような、眠っているような。

午後。
ぱらぱらと雨が降って、キャンプ場に向かっていた私たちは落胆した。

「今晩はずっとこんな感じで降ったり止んだりですかねえ。」
管理人の男性が、名簿に私たちの名前を綴りながら言う。
一瞬、空が明るくなって、透明な雨が降る。
天気雨。

雨模様でも蒸し暑いので、私たちは汗をたくさんかきながら、テントを立てて、タープを張った。
車のキャンプは、快適に好きなだけ道具を運べるので、なんだか贅沢をしているみたいな心持ちがする。

全部がひと通り済んだら。

楽しみの、近くの温泉に行って(酸ヶ湯温泉)、ひなびた風情のある、檜の浴槽に思うぞんぶん浸る。乳白色の湯は、いかにも温泉らしい硫黄の香り。帰り道。まだ日の残る、徒歩5分の山の道を、つめたい缶ビールを飲みながら歩く。

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そしてふたりで、火起こしにかかる。
夕ごはんは、バーベキュー!
私は、炭を起こすのがけっこう好き。
本当は焚き火がもっと好きなのだけれど、裸火ができるところはなかなかないので(その時のためにネイチャーストーブも必ず持参するのだけれど、今回は松ぼっくりが拾えなかったので、出番がなかった)、代わりに炭起こしを楽しみに。
残念ながら、日の長い夏。まだ明るい時分だったので、炎は淡くひかって見えるだけだった。

ふたりで、お酒を飲みながら(マンゴーとオレンジのお酒だの、さくらんぼのお酒だの)、前菜代わりにプチトマトを食べて、火の番をする。

せっかちな彼は、すぐに帆立貝をのせようとする(地元青森産の、大きな貝の帆立貝)。まだじゃー、とか、どっちが上ー、とか騒ぐ。楽しい。

案の定、まだ炭は十分に熾っていなかったけれど、殻付きの帆立貝なので、グリルの上に静かに鎮座している。
そんな様子を眺めつつ、お酒を飲みつつ、まだ10代だった頃の話なんかを聞いていたら、時系列がよくわからなくなった。

キャンプ場に、他のお客さんはいない。静かな夏の夜。

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すごいものを見た。

後片付けをしていると、静かに闇が滑りこんできた。
花火をして遊んで、明るいランタンに火を灯していると、キャンプ場の明かりも消えた。

夜。

頭上には、一面の星空。
中央に天の川、明るくひかる夏の大三角は、宿命の星。蠍の赤い目玉。
圧倒的な、その数、ひかり。まるで空が降ってくるような。
ふたりで、ただ黙ってその姿を眺めた。

彼が指差す方向に見えたのは、人工衛星。
規則的な速度で、流れて、そしてやがて消えた。

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テントの中で、静かに本を読む。
タブレット端末の、淡いひかり。
すとんと眠りがやってきた。

ドライブをしていて、素敵な場所があると(この時は田沢湖のほとり)、バーナーでお湯を沸かして、お茶を飲んだりした。
簡単に、パックになっている豆をドリップして、コーヒーを飲む。

外で飲むお茶や、ごはんは、いつもとてもおいしく感じられるのは、素敵なことだ。

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