Between calmness and passion

IMG_1207私が、ミナちゃんに出会ったのは、もう10年以上も前のことだ。
オランダのあの海辺の街に住んでいた頃。

ミナちゃんの、細い線の白い花のような輪郭と、静かな音調のその話し方に、私がうっとりと魅了されていたら、とんでもないものを見せられた。

それは、彼女の情熱。

アルハンブラ宮殿のアラベスク文様のタイルの影を写したものだったと思う。

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切り取られた一瞬の気配。その静謐。
その裏に透かして見えるもの。

瞬間に。

シャッターを押す彼女の白い指先の細い線と、衝き動かす溢れんばかりのうねりのような思い。そのまるで異質なそのふたつの心象がただただ圧倒的に迫るので、私はそれをそうっと心に留めた。

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10年経って、ミナちゃんは写真家になっている。

今回の個展は、たおやかで静謐な空気が漂う中に、あの狂気のような、一瞬を捉える圧倒的な情熱の力が生きていた。
凛とした茶道の所作、落ちた椿の花芯、城のある丘から見下 ろす街の冷気、ヒジャーブをした少女の張り詰めた横顔。

どの一瞬も、ミナちゃんはミナちゃんのたましいの力で切り取ってくる。

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久しぶりにあったミナちゃんは、今は海辺でたくさん時間を過ごすせいか、なんだか健康的な感じで笑う。それがやっぱり白い花みたいだと私は思う。

会えてよかった。

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